文字講座
13人の文字に携わるクリエイター・デザイナーが、それぞれ文字をテーマに講演し一冊の本にまとめた本。切り口も語り口もさまざまで、一人あたりの分量もちょうどよく、一人また一人と読み進められた。特にAdobeの方の日本語フォント作成プロセスの講演はフォントの作成にも設計・シミュレーション・製造・品質の概念があり親近感が湧いた。
また何人かの方が共通して実際に自分で文字を書くことを大事にしていたのが印象的で、キーボードに頼り切り、ついにはメモ帳も持ち歩かなくなった自分は、読んでいる途中も恐縮しきりだった。
これまでWebデザインの真似事しかしたことが無い自分にとって、Web上のテキストにおけるフォントの不自由さから、文字のサイズや行間、単純なレイアウトには関心があっても、文字の造形そのものが関心の対象とはならなかったが、文中で語られている偉大な先人たちと、熱意を持って語る偉大な現代のクリエイターの方々の文字への思いを読んでいるうちに、ちょこっとCSSだけ書いて読みやすさがー、などど簡単に言っていたことがとても浅はかで恥ずかしい。
もっと書いて、勉強します。